ACブルゴーニュ (AC Bourgogne)
ぶどうの品質と造り手のスタイルや実力が如実に反映するワイン!!
カジュアルなブルゴーニュ
生産地域は、ヨンヌ (Yonne) 県、コート・ドール (Cote-d’Or) 県、ソーヌ・エ・ロワール (Saune et Loire) 県、ローヌ県 (Rhoene) の 4 県にまたがっています。
ワインは、「ブルゴーニュ・ルージュ」 (Bourgogne Rouge) や「ブルゴーニュ・ブラン」 (Bourgogne Blanc) などとして販売され、原則として特定の村名や畑名がつかないワインです。
ブルゴーニュのワイン全生産量の凡そ 65% を占めるワインであり、非常に人気のあるカジュアルなワインです。
一方で、畑の区画名や村名での区別がつかないため、用いられるぶどうの品質と造り手のスタイルや実力が如実に反映するワインと言われています。
値段も比較的お手頃なため、気になる造り手は、先ず AC ブルゴーニュから試すのが良いと言われています。。
AC ブルゴーニュの白ワインは、緑を帯びた、澄んで輝く黄金色を呈し、芳香高く、繊細です。
ボディは、滑らかで引き締まり、ミネラルや酸の美しいやさしい味わいの辛口ワインです。
赤ワインは、深い真紅色を呈し、年と共に深いルビー色から赤紫色を帯び、赤・黒果実のアロマがあり、口に含むと生き生きとしています。
骨格のしっかりしたワインながら、しなやかなで滑らかなボディを持ちます。
AC ブルゴーニュのワインは、一般的に 2 ~ 5 年くらいが飲み頃と言われています。
非常に良く出来た造り手や、偉大なヴィンテージの場合、20 年くらいまでが飲み頃な期間と言われています。
区画名の記載が認められるワイン
「ブルゴーニュ ラ・シャペル・ノートル・ダム」 (Bourgogne La Chapelle Notre-Dame)
AC ブルゴーニュの格付けでありながら、区画名である「ラ・シャペル・ノートル・ダム」 (La Chapelle Notre-Dame) の記載が認められています。
ラ・シャペル・ノートル・ダムの区画は、アロース・コルトン (Aloxe-Corton) 村にあり、その名称について「聖母マリアの礼拝堂」(Chapelle Notre-Dame) があったことを由来とし、名高い Grand Cru (特級畑) である「コルトン・シャルルマーニュ」 (Corton Charlemagne) や「コルトン」 (Corton) の畑に近くにあります。
Grand Cru (特級畑) のある優れた土壌にある、4.5 ha という小さな区画からの年間僅か 3,000 本しか生産されないワインなため、入手困難を極める稀少ワインです。
「ブルゴーニュ レ・シャン・ダル・ジャン」 (Bourgogne Les Champs d'Argent)
ヴォーヌ・ロマネ (Vosne-Romanee) 村にあるAC ブルゴーニュの僅か 0.56 ha の区画です。
ジョアネ (Domane Joannet) とジャック・カシュー (Domaine Jacques Cacheux) が区画を所有、AC ブルゴーニュ格付けながら、ヴォーヌ・ロマネ (Vosne-Romanee) らしいエレガントさを感じる稀少ワインです。
「ブルゴーニュ・モントルキュ」 (Montre-Cul)
「モントルキュ」 (Montre-Cul) という区画は、ディジョン (Dijon) 市近郊のシュノーヴ (Chenove) 村にあります。
「モントルキュ」 (Montre-Cul) は、「お尻が見える」という特徴的な意味であり、険しい斜面にあることから、農作業をする農婦の「お尻が見える」ことが区画名の由来です。
立体的な奥行きを感じるワインは「ニュイのピノ・ノワール」を感じさせる優れた AC ブルゴーニュです。
「ブルゴーニュ・ル・シャピトル」 (Bourgogne Le Chapitre)
マルサネ (Marsannay) 村にあった AC ブルゴーニュの区画です。
品質の高いぶどうとワインが生み出されることが国立原産地名称研究所 (INAO) に認められ、2019 年に村名格付けの「マルサネ」に昇格しました。
一部のワインは、対象区画の村名格付けへの昇格を申請中!!
特定の村のぶどうのみのワイン
G. ロブロ・マルシャン (G. Roblot Marchant) の「ブルゴーニュ・ルージュ」 (Bourgogne Rouge)
シャンボール・ミュジニー (Chambolle-Musigny) 産ぶどうのみを用いて造られる。
ジャック・カシュー (Jacques Chacheux) の「ブルゴーニュ・ルージュ」 (Bourgogne Rouge)
ヴォーヌ・ロマネ (Vose Romanee) 産ぶどうのみを用いて造られる。
シャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェ (Chateau de Puligny-Montrachet) の「ブルゴーニュ・ブラン」 (Bourgogne Blanc)
ピュリニー・モンラッシェ (Puligyny-Montrachet) 産ぶどうのみを用いて造られる。
ルフレーヴ (Domaine Leflaive) の「ブルゴーニュ・ブラン」 (Bourgogne Blanc)
ピュリニー・モンラッシェ (Puligyny-Montrachet) 産ぶどうのみを用いて造られる。対象となるぶどう畑は、村名格付けへの昇格を申請中です。
表記名は、「ブルゴーニュ」 (Bourgonge) であるため、他のACブルゴーニュのワインと判別しにくいのが難点ですが、これらワインは、特定地域の特徴を捉えたワインを気軽に飲むことができるとして、ワイン愛好家の間で、人気の高いワインとなっています。