ムルソー (Meursault)
華やかさと独特な豊潤さが特徴、オイリーで長い余韻のワインは、熟成を経て磨かれる!!
最高評価の白ワインを生む銘醸地
ムルソーは、ブルゴーニュ、コート・ド・ボーヌ地区の中心地、ボーヌ市から南西へ8kmほど下ったところにある人口1,600人の村です。
ムルソー村のシンボルは、高さ53mのゴシック様式の釣鐘をもつ15世紀に建設されたサン・ニコラ教会で、教会内の聖母子像が有名です。
毎年11月の第3土曜日から始まるブルゴーニュ最大のワイン祭、「栄光の3日間」最終日の昼食会「ラ・ポーレ」 (La Paulee) が開かれることでも知られています。
ムルソーは、ピュリニー・モンラッシェ、サシャーニュ・モンラッシェへと続く世界最高の白ワイン産地、「コート・デ・ブラン」の一角をなし、白ワインの銘醸アペラシオンとして世界的な評価と抜群な知名度を誇っています。
ムルソーは、コート・ド・ボーヌ地区において、最も面積の広いアペラシオンであり、Grand Cru (特級畑) こそ無いものの、21区画もの 1er Cru (1級畑) を擁し、非常に質の高い白ワインを安定的に産出することで知られています。
ムルソーは、白ワインの生産比率が97%で、赤ワインの生産はごくわずかです。
ムルソーの白ワインは、黄金に輝く色合い、妖艶でコクのある華やかさ、独特な豊潤さを特徴とし、バターを想わせるオイリーで長い余韻のワインは、十分な熟成を経て、その際だったテロワール由来の豊かさを余すところなく発揮します。
秀逸な一級畑
ムルソーの 1er Cru (一級畑) で評価の高いクリマとして、「レ・ペリエール」「レ・シャルム」「ジュヌヴリエール」「クロ・デ・ペリエール」「レ・クラ」「サンノト」「レ・グット・ドール」「レ・ブシェール」「ポリュゾ」などの区画が挙げられます。
とりわけ、1er Cru (一級畑) の「レ・ペリエール」「レ・シャルム」「ジュヌヴリエール」は、ムルソーを代表する「三大 1er Cru」 (一級畑) と言われ、極めて評価が高く、アルベール・グリヴォが単独所有するモノポール「クロ・デ・ペリエール」も別格にあります。
これら区画のワイン評論家ヒュー・ジョンソン氏及びワイナート誌の評価は以下の通りです。
「レ・ペリエール」
「コート・ドールの準 Grand Cru (特級畑) である。ミネラルのきわ立つ、凝縮された、質感の優れた、活力あるワインが生み出されている。」
「レ・シャルム」
「ムルソーの 1er Cru (一級畑) で、最もムルソーらしいと言われる。インパクトがあり、濃厚で、ある種の複雑さを持っている。特に優れたヴィンテージは2007年や2008年である。」
「ジュヌヴリエール」
「南をレ・ペリエールとレ・シャルムに挟まれ、レ・ペリエールのフィネスとレ・シャルムの力強さを併せ持つ優れたワインが生産される。」
「クロ・デ・ペリエール」
「アルベール・グリヴォが1879年から単独所有する僅か0.945haのモノポール。クロ・デ・ペリエールは、アタックから力強く豊満で厚みがあり、圧倒的な存在感がある。モンラッシェに匹敵する1本。」
なお、「クロ・デ・ペリエール」は、1930年代初頭の原産地呼称制度の発足にあたって、どの区画(クリマ)をGand Cru (特級畑)とするかが協議された際、実は特級畑としての格付けを打診されていました。
「クロ・デ・ペリエール」は、アルベール・グリヴォのモノポール(単独所有)の畑です。
特級畑に格付けされると税金が高額になることから、アルベール・グリヴォの家族全員から合意が取れず、1er Cru (1級畑)に留ったという経緯があります。
「クロ・デ・ペリエール」「レ・ペリエール」「レ・シャルム」「ジュヌヴリエール」と珠玉の1er Cru (1級畑) が連なる一帯は、ピュリニー・モンラッシェ、サシャーニュ・モンラッシェのGrand Cru (特級畑)へと連なる同じ丘の斜面にあります。
ムルソー側の斜面は、ピュリニー・モンラッシェやシャサーニュ・モンラッシェのGrand Cru (特級畑)よりも日照条件が良く、斜面も緩やかです。
そのため、同じような石灰岩の基盤層上にある畑ながら、ムルソー側から産出されるワインは、より芳醇なスタイルになると言われています。
これら綺羅星に輝く 1er Cru (1級畑)の評価は、ピュリニー・モンラッシェとサシャーニュ・モンラッシェで産出されるGrand Cru (特級畑)のワインとしばしば比較され、時にその評価を凌ぐワインとして知られています。
シトー派修道院、世界的な名声
1098年にはブルゴーニュ大公ウード1世が、同年に設立されたばかりのシトー派修道院にムルソーの畑を寄進したという記録があります。
ムルソーは、ブルゴーニュにおけるワイン造りの基礎を築き上げたシトー派の出発点となった地であり、現在でもムルソー村の中心部に12世紀に建設されたシトー派の醸造所が残っています。
ブルゴーニュの他地域は、赤ワインの銘醸地として評価される中、ムルソーは、早くから白ワインの銘醸地として知られていました。
18世紀には、ムルソーの名声は既に世界的なものとなり、米国独立宣言の起草者・米国第3代大統領、トマス・ジェファソンは、ムルソーを代表する 1er Cru (一級畑) 「レ・グッド・ドール」(黄金の雫)をこよなく愛していたことで知られています。
歴史的な繋がりとリッチな味わいから、とりわけアメリカにおいて人気が高まり、後にフランス国内でも再評価されるようになっていきました。
勿論、日本でも、素晴らしい白ワインの産地として、ムルソーの人気は非常に高いものとなっています。
卓越した生産者一覧
著名なワイン評論家ヒュー・ジョンソン氏は、素晴らしい造り手として、以下の生産者を紹介しています。
・コント・ラフォン (Comtes Lafon)
「いまムルソーで最も重要なドメーヌが、このドメーヌ・デ・コント・ラフォンだろう。確かに市場はこれを敏感に察知し、価格はそれにふさわしい高みに達している。」
・ジャン・フィリップ・フィシェ (Jean-Philippe Fichet)
「ジャン・フィリップ・フィシェは、ブルゴーニュの偉大な醸造家の1人である。彼と他の“ロックスター”並みの醸造家を区別するものはただ一つ、その持っているぶどう畑だけだ。ここには、1er Cru (一級畑) も Grand Cru (特級畑) もない。しかし、村名呼称畑や地域呼称畑から造る彼のワインは、まさしく例外的だ。」
・アルベール・グリヴォ (Albert Grivault)
「このドメーヌのワインは、簡単に見つからないが、探し出す価値のあるワインである。村名呼称のムルソーやポマールでさえも、是非ともセラーに置いておきたい1本である。しかし、ここでは、レ・ペリエールとその中心に位置するクロ・デ・ペリエールである。常に Grand Cru (特級畑) の潜在能力を秘めていると言われ続け、古い本では、それはムルソーの最高の畑で、モンラッシェに比肩するのではないかと書かれている。」
・パトリック・ジャヴィリエ (Patrick Javillier)
「その白ワインは、 “低い格付け”の畑から秀逸なワインを生み出すことができるこのドメーヌの手腕の高さを見せつけるものばかりで、この点では、ジャン・フィリップ・フィシェだけがここと競うことができるだろう。」
・アントワーヌ・ジョバール (Antoine Jobard)
「ここは顧客の望んでいるものに媚びるワインではなく、ぶどう畑の本質を表現するワインを造るドメーヌである。ドメーヌは、そしてその顧客も、2000年以来素晴らしいヴィンテージの連続を謳歌している。」
・ギイ・ルーロ (Guy Roulot)
「ドメーヌには、個人と法人の長い顧客リストがある。ルーロのワインは、どれを飲んでも楽しめる。ドメーヌの名声は、一連のムルソーの白ワインで築かれたが、ここの赤ワインも見逃せない。」
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